金容崙   japanese korean  
information profile
     
  伝統陶芸の系統を今日に継承する陶芸家キムヨンユン
 
 
彼は伝統の単純な模倣のレベルを超え、私たちの‘もの’に対する関心と現代的な感覚を生かすこと、そして陶芸の本領を毀損しないよう苦心をしてきた作家です。
キムヨンユンの陶器芸術は「伝統陶器を現代的に変形すること」を試みていながらも、生活の多様な用途に見合う実用性と機能性を失っていないことに気づかされます。

粉青沙器「九仙洞伝説」より


 
彼の作品の世界は‘粉青’が中心です。粉青沙器は重厚感があり、自然な妙趣が凝縮された伝統的な陶器の技法そのものです。
彼は‘我々の人生を盛る皿’の概念を粉青の沙器に盛り込んできました。
粉青に現われる自然の本質を理解しつつ、精神的な観念や自分への省察を隠喩的な世界として表現しているのです。
土と火の調和の中で彼の精神が生み出した多様な形態こそが、華やかな装飾・粋意ある描写を超えて、より気品のある素朴な美しさを創り出しています。これに加えて、精鋭でいて自然に刻印された物語性のある表現は、想像力を豊かに呼び起こしてくれます。
潔より気品のある素朴な美しさが、見る人の心を引き寄せていきます。
彼が志向する美の方向性は自由奔放な形のものではなく、我々の伝統性を基軸にして節制された、へりくだったものづくりにあるのです。
‘陶器の用途’に対する徹底的な理解に含まれている‘生命の力’を通して、彼の年輪より昔の私たちの陶芸家の表情を探してみることができるのではないでしょうか。


省谷美術館キュレーター
キョンキヨン
     
  www.kimyongyoon.com ALL RIGHTS RESERVED.